インド映画鑑賞記録

主に南インド映画を観てる、今まさしくブログの更新方法を必死で思い出そうとしている人のブログ

Darling (2007)

言語: Hindi
監督: Ram Gopal Varma
脚本: Prawaal Raman 他
出演: Fardeen Khan, Esha Deol, Isha Koppikar
時間: 128分

メモ

▼ 手段
​配信
▼ 動機
なんかエロそうだったから

概要

​家庭も仕事も順風満帆だったはずのビジネスマンが浮気相手の女性に結婚を迫られ、言い争った拍子に誤って殺害してしまう。 以後、主人公にしか見えぬ彼女の亡霊に苦しめられる。

感想

妻はサリーを纏う貞淑なレディ。一方、愛人は奔放で情熱的な秘書で…というベタな設定ではあるが、色々と面白く見れた。
まず、規制ギリギリの所でやっている感じが却ってエロティックだった。
動機欄の期待で頭がいっぱいだったため、ロクにあらすじも読まず。再生開始から程なくしてホラーだと分かった時は焦ったが、心配する程の心霊描写はなかった。

以下、ネタバレ含む。
幽霊は主人公にしか視えないだけで、限りなく実体に近い存在のようだった。姿を現さない序盤では怪奇現象で主人公を追い詰め、後半はほぼ完全に実体化し、物理的に嫌がらせをする。
特に夫婦の営みにまで姿を現し、恨みがましく過去の思い出を囁く手口はエグくて良かった。

本作はロマンス・ホラーにカテゴライズされているようだが、実際にはコメディー(ブラックコメディー)の要素も強く感じる。 事件を担当する警官のコンビ ―饒舌で怪しげなグラサン男&瞬きもせずに相手をにらみ続ける寡黙な女性警官― が良い味を出している。特に女性警官はその場にいるだけで主人公が自爆していくような強烈な存在感があった…。

ファルディーン・カーン出演作を初めて観たが、元プレイボーイ然とした風貌の脂下がった中年男をリアルに演じていた。自らの行動が招いた結果に苦しむ姿は笑いと同時に憐憫を誘う。
足フェチという設定には思わず「なるほど!」と声をあげてしまった 1

冒頭はテンポよく展開するだけに、無言の長回し2 シーンが続くと中ダレを感じなくもない。2時間のところを1時間半ほどにまとめられたのではないか…とうっすら思いはしたが、意図的な演出なのも分かるので、少し気になる程度だった。 オチもあったし、ドロドロの愛憎劇はあまり見ないので新鮮だった。不思議と後味は悪くない。
劇中で引用されていたヒンディーホラー映画『Bees Saal Baad3も機会があれば観てみたい。
(鑑賞日: 3/19)


  1. フォロワー様とも時々話題にするが同監督作品はどうも、何かと素足を強調する傾向にあるようn… 何でもない。

  2. カットせずにカメラを回し続ける撮影手法

  3. 1962年と1998年で同名のタイトルがリリースされているが、おそらくは前者。