インド映画鑑賞記録

主に南インド映画を観てる、今まさしくブログの更新方法を必死で思い出そうとしている人のブログ

2019年10月・11月鑑賞作品

先月サボってしまったのでまとめて記載します。今月は神話ものが多い。
実は陰でFate: Stay Night、Fate: Apocriphaのアニメシリーズを完走したりしてたりする。

非常に面白かった:
- Sri Anjaneyam (2004)←めちゃくちゃ面白かった
- Ori Devudoy (2015)
- Narada Vijaya (1980)
- Super Deluxe (2019)

忘れられない:
- Sye Raa Narasimha Reddy (2019)
- Laksmi's NTR (2019)
- Lava Kusa (1963)
- Black (2005)

以下、鑑賞作品のタイトル&メモ。

テルグ作品

10月

  • Naa Peru Surya, Naa Illu India (2018) : アッル・アルジュンの愛国ものの映画。アルジュン・サルジャさんが心理学者役として、キレやすい主人公のカウンセリングに当たっている。
  • Ravoyi Chandamama (1999) : ナグ様主演。ヒーローとヒロインが互いに婚約者がいる状況で惹かれあってしまう。ヒロインの婚約者役でジャガパティさんが少しだけ出てくる。
  • Thulasi (2007) : ヴェンカテーッシュさん主演のロマンス映画。「ボヤパティ監督はまじめなロマンスも撮るんじゃないか…」と前半で思っていたら、後半が物凄く自由な感じで、いつものボヤ監督のテンションだった。本筋自体はタミル映画『Viswasam』(2019) を思い出させる流れ。
  • Naani (2004) : SJ スーリヤ主演・監督のタミル作品『New』(2004) のほぼ忠実なテルグ語リメイク。主演はマヘーシュ・バブ。8歳児の少年が科学の力で大人になり、ヒロインと結ばれるが…というストーリーをマヘーシュ王子が演じるのを見るのは、だいぶシュールだった。
  • Ammoru (1995) : 信心深い女性を呪術師の呪いが襲い、彼女を救うべく女神が降臨する。主演のサウンダリヤさんが大変な目にあう映画。演出に創意工夫が見られて、感動した。当時のネオ・ノワール映画調のカメラワークが凄く好み。ラムヤ・クリシュナンが演じる女神は最強なのに、普段はかわいらしい女の子の姿なのがよき。

11月

  • Mayabazar タミルキャスト版 (1957) : 同年公開テルグ映画のタミル版。アビマニュ役がANR様からジェミニガネーシャンにチェンジしただけで、メインキャストはほぼ一緒。名作はモノクロでもカラーでも、テルグ語でもタミル語でも素晴らしいが、どうしてもGGがサーヴィトリを口説いているように見えてしまった。
  • Lava Kusa (1963) : ラーマーヤナ最終巻ウッタラ・カーンダ (ラーマの戴冠式~エンディング) を描いた NTR主演作品。衣装とセットが華やかで見ごたえ抜群だったが、悲しみに暮れるラーマの姿が痛々しかった。『Sri Rama Rajyam』(2012)は、NTRの息子であるナンダムリ・バラクリシュナによるリメイク。
  • Ramayanam (1996) : 子供だけのキャストで製作したラーマーヤナ物語。主役は当時13歳頃のjr. NTR。学芸会のようなものを想像していたが、しっかり映画として楽しめるクオリティーだった。先輩の表情がとても大人びている。
  • Kurukshetram (1977) : クリシュナさん主演のアルジュナが主人公のマハーバーラタ映画。豪華なセットで迫力満点だったが、途中で予算が枯渇し、クリシュナさんがプロデュースに入ったらしい。モハンバーブさんがいた。マハーバーラタを英雄カルナの視点から描いたNTR主演作品『Daana Veera Soora Karna』も同年に公開されている。
  • Geetha Govindam (2018) : スッバラージュ二度目の来日イベントで上映した作品。ヴィジャイ・デーヴァラコンダ主演。性格はいいのに色々残念な青年が、意中の相手に悪印象を与えてしまい、ゼロどころかマイナスからスタートするロマンス。ヒロインの兄役のスッブがチャーミング。
  • Gayatri (2018) : モハンバーブさんが一人二役の案件。元舞台俳優の主人公はある事情からクライアントの影武者を務めるようになる。二人目のモハンバーブさんが事案
  • Saaho (2019) : プラバース対応の新作。「結末が二転三転する」という前評判を聞いていたが、全体を通して5,6転したような気がする。あと5回ぐらい見ないと多分理解できないので、来年の本邦公開が楽しみ。
  • Sri Anjaneyam (2004) : 二ティン、アルジュン・サルジャ、チャーミー共演作。ハヌマーン神をフィーチャリングしたデヴォーショナル映画…と思ったら所々でガチのアクションが入る。あまりにも面白かったので、見た後すぐにヒンディー語吹き替え版(字幕付き)も見てしまった。やはりサrが暴れていた。こんな面白いもの誰が作ったんだ!と思ってみたらクリシュナ・ヴァムシ監督だった。多分気が済むまであと何回か観る。
  • Sye Raa Narasimha Reddy (2019) : インド大反乱より10年ほど前に、ラーヤラシーマ地方を治めていたウイヤーラヴァ(ワ)ーダ・ナラシンハ・レッディによる反乱を描いた、チランジーヴィ主演の待望の新作。実力派俳優が勢ぞろいで非常に見ごたえがあったが、凄惨な描写もあったため元気な時に見る必要があった。ジャガパティさんが演じた小国の長ヴィーラ・レッディは今年演じられた役の中で一番好きである。
  • Sri Krishna Maya (1958) : ANR様がナーラダ仙として様々な試練にあう神話映画。ジャムナさん共演。後述のカンナダ作品『Narada Vijaya』を観た後、ナーラダ仙に関心を持ったきっかけでフォロワー様におすすめいただいた。快活で、少しいたずらっぽい雰囲気のあるANR様には当たり役のように思う(失念してしまったが、ナーラダ仙役で出ている作品が他にもあった)。
  • Mahanati (2018): おかわり。モハンバーブさんあんなに可愛かったっけ…?

  • Laksmi's NTR (2019) : 少し不完全燃焼ぎみに完結した『N.T.R: Mahanayakudu』鑑賞後からずっと観たいと思っていた作品が配信されたと聞いて、すぐに再生。俳優・政治家として今もその功績を讃えられるNTRの、失意の最期が描かれおり、心にズシンと重いものを残す作品だった。娘婿である前州首相の人物描写に関しては、RGV監督自身のフィルターも入っているように感じられたが、NTR夫妻が互いに向ける愛情の深さを示すような場面には説得力があった。ところでRGV監督は映画界・政財界関係者のそっくりさんを一体どこから引っ張ってくるんだ。模ハンバーブさん、偽クリさんGJ。

  • Ori Devudoy (2015) : 知名度が低い、誤解されている、祭りの祝い方を変えてほしい、人気者になりたい…様々な悩みを持つ神々が現代のPRコンサルタントの元に押しかけ、迷惑なのかありがたいのか分からない交流をするコメディー。今まで観た映画の中でおそらく最多の神々が出現した。ものすごく雑な話のまとまり方だったけれど、こういうのは嫌いではない。神話・映画の小ネタがたくさん挟まれていて楽しい。

    ヒンディー作品

    10月

  • Rangeela (1995) : ウルミラ・マトンドカール、アーミル・カーン、ジャッキー・シュロフ共演作。RGV監督作品。女優として大ブレイクしたヒロイン、幼馴染の青年、人気俳優の三角関係を描く。ジャッキーシュロフの大人の余裕がよかった。
  • Black (2005) : ヘレンケラーの生涯から着想を得た、バンサーリー監督作品。目も耳も不自由なヒロインが生きる世界を表す、黒という色彩の使い方が印象に残る。バッチャン様は型破りな家庭教師役だが、ああいうちょっとクレイジーぎみな役を演じているときの彼がとても好き。
  • Sholay (1975) : 村に恐怖の影を落とす盗賊団を退治するべく、二人のならず者が雇われるという、西部劇を彷彿とさせるストーリーと風景の映画。若いころのバッチャン様めちゃくちゃカッコよかった…『Anand』の時の知的で誠実な雰囲気も素敵だが、本作のようにワイルドでクールな役もとても良い。
  • Mahabharata (2013) : マハーバーラタのフルCGアニメ。子供向けの作品かと思いきやしっかり纏まっており、分かりやすかった(最終決戦にさほど影響のないサイドストーリーをかなり省いたというのもある)。キャストがやたら豪華で、キャラクターの顔立ちも「中の人」に寄せていたのが面白かった。
  • Ramayana (1992) : ラーマーヤナのアニメ。主にラーマとシータとの出会い~ランカー島での戦いとシータの救出が描かれていた。本作では描かれない最終巻のことを思うと大変にエモい。

    11月

  • Kalyug (1981) : マハーバーラタを現代風にアレンジした作品。後述の『Narada Vijaya』で主演だったアナント・ナーグさん目当てで見たが、アルジュナポジションで大変においしゅうございました。当時のポスターなどを画像検索すると大々的にポスターになっているレーカさんはドラウパディのポジション。尚、主人公役はカルナポジションのシャーシー・カプールさん(美青年の部類に入るであろうルックス)。紳士的で上品そうなカルナと、有能だが熱しやすいなアルジュナのキャラクターの対比が面白かった。

タミル作品

10 月

  • Super Deluxe (2019) : 奇想天外なサブプロットが色々とアソート的に詰まってるのかと思いきや、ピタゴラスイッチ的にカチッとハマるこういう群像劇は見ていて気持ちがいい…哲学的なテーマも扱っており、これはハマる映画だった。ヴィジャイ・セードゥパティが美人だった。

カンナダ

10月

  • Navashakthi Vaibhava (2018) : 財産目当ての親戚たちに、子供達の命を狙われながら聖地を巡礼する夫婦が主人公。たくさんの親切な女神様に助けてもらえて良かった。物凄く沢山出てきた。

    11月

  • Jaguar (2016) : ジャガパティさんが出ているので観たアクションヒーロー映画。ヒーローというよりも単純に覆面していただけかもしれない。カンナダ映画だけれども出演者の多くがテルグ俳優(いつもにぎやかにしてるおじちゃんたち)なので、微妙に混乱した。クライマックスに残りの予算全部注ぎ込んだ感があった。ジャガパティさんの出番は思ったより控えめだったが、SNS中毒?の捜査官という妙に印象に残る役だった。主演俳優のお兄さんは政治家一家出身らしい。
  • Narada Vijaya (1980) : 写したものをフリーズさせてしまうカメラを発明した、信心深い科学者が誘拐される。彼を救うべく、天界からナーラダ仙が遣わされる。彼は降り立った空港で、自分と顔がそっくりの警察官・ヴィジャイと間違えられてしまい、混乱が起きる。主演のアナント・ナーグさんは一人二役。おちゃめなナーラダ仙、真面目なハンサムのヴィジャイで美味しさ二倍だった。謎のSF要素もツボにはまり、とても楽しく見られた。
  • Gajakesari (2014) : Yash君主演。プラバカールさんがモブ役で出ているというので、去年からリストに入れていたが、アナントナーグさんが出ていると聞き、観ることにした。「寺院を継ぐか、森からゾウを捕まえて奉納しなさい」と言われた主人公が前世(最強の戦士)で友達だったゾウと再会し、リゾート開発で平和な森を壊そうとする悪者をやっつける話だった。これだけ書くとゾウと人間のハートフルドラマだが、転生アクション映画なので説明が難しい。