インド映画鑑賞記録

主に南インド映画を観てる、今まさしくブログの更新方法を必死で思い出そうとしている人のブログ

Pithamagan (2003)

言語: Tamil
監督・脚本: Bala
時間: 158 min.
出演: Vikram, Suriya, Laila, Sangeetha

メモ

▼ 手段
​配信 (Youtube 英字幕付き)
▼ 動機
- ​ヴィクラム、スーリヤ共演
- TLに頻繁に上がってくる

概要

人里離れた墓場で生まれ育ち、外の世界を知らぬ天涯孤独の男・チッタン (ヴィクラム)。 育ての親である墓守の老人の死を機に、彼は村に出るが、墓守である彼を村人たちは受け入れない。コミュニケーションが取れない彼は暴力に訴えるしかなかった。

喧嘩の仲裁に入ったガンジャ売りの女性、ゴーマティー (サンギータ) は自分と同じ、孤児の境遇にある彼に大麻栽培園の仕事を紹介する。

寡黙だが従順なチッタンは、麻薬マフィアのボスにも気に入られ、仕事も順調に行くかに思えた。しかし、警察の摘発により、チッタンは刑務所に入れられてしまう。

同房になった詐欺師・サクティ (スーリヤ) は面倒見がよく、刑務所内で揉め事を起こすチッタンを庇ったことから、二人の間に友情が生まれる。
​ チッタンは出所後もサクティ、ゴーマティー、そしてサクティと恋仲の娘・マンジュと過ごすようになる。
言葉を話さず、笑わず、野生児然としていたチッタンにも人間らしい表情が芽生えたかに思われたが…。

感想

死体よりも生きている人間の方が恐ろしい、という言葉はどこで耳にしたんだったか。
チッタンが生きてきた墓場は、彼にとって平穏な世界だったのかも知れない。
​ 変幻自在のヴィクラムさん...。

チッタンは野生児というか、怒りによる感情表現しかできない動物そのもの (吠える、噛みつく、人間離れした走法etc.) だった。

しかし攻撃的な姿以上に、サクティやゴーマティーと一緒にいる時の無垢な表情が印象に残る。

口八丁手八丁で世渡り上手なサクティのキャラクターとの対比も良かった。

泥酔したサクティが「笑ってくれないとキスしちゃうぞ」とチッタンに迫るシーンがなんとも微笑ましい。(スーリヤさんとヴィクラムさんの絵でやるからGood)
​ チッタンに笑うこと…そして泣くことを教えたのもサクティだった。

彼と出会い、友情を知ったチッタンは幸せだったか。それとも外の世界を知らないままの方がよかったのか。

観終わったあとも暫くの間、自問自答を繰り返した。

​ 物語の性質上、バイオレンスが激しめ (ここは激しくないとチッタンのキャラクターが活きない) で奨める相手を選ぶ作品だが、敢えて「イチオシ」タグをつけたい。
ウペンドラ&ダルシャンコンビでカンナダ語にリメイク1されているので、近いうちにチェックしたい。
​ (鑑賞日: 5/16)


  1. Anatharu (2007)。ウッピちゃんの方が野生児だそうな。