言語: Hindi
監督: Nikhil Advani
脚本: Ritesh Shah 他
出演: Irrfan Khan, Arjun Rampal, Huma Qureshi, Shruti Hassan, Rishi Kapoor, Nasser
時間: 153 min.
メモ
▼ 手段
Blu-ray (英字幕付き)
▼ 動機
- 豪華キャスト
- 作品の分野に興味がある
概要
パキスタンに逃亡した大物指名手配犯・ゴールドマンを連れ戻すべく、インド対外諜報機関・RAWの4人のエージェントが命がけの極秘ミッションに臨む。
感想
D Day
は作戦開始日時を表す軍事用語だそうな。
そして先日観た『Company』(2002) や『Black Friday』(2004) のマフィアのドンも、同じダーウード・イブラーヒーム1 をモデルとしている事をここで初めて知った(遅い)。
人物描写の細やかさに関しては類を見ないようなスパイ映画だった。
主要人物4人のエージェントは皆異なるバックグラウンドを持ち、様々な思いや事情を抱えながらもミッションを最優先に行動するわけだが、それぞれ独立した物語が作れるほどのディテールで描かれている。
- ワリー・カーン (イルファン・カーン):
パキスタンで家庭を持ち、床屋を営んでいた。ゴールドマンの監視要員として派遣されたメンバー。 - ゾーヤー (フーマ・クレシー) :
爆発物のスペシャリスト。夫にも素性を開かせず、すれ違いに苦しむ。 - アスラム (アーカーシュ・ダヒヤー) :
司法取引で自由を約束された重罪人。小心者な所があるが、人当たりが良い。 - ルドラ (アルジュン・ラームパール):
元軍人の孤高の傭兵。詳しい来歴を知るものは居ない。
イルファンが演じるワリーの、家族への思いと使命感の葛藤……凄まじい苦悩が感じられる。
任務のために9年間、どんな思いで素性を隠して暮らしてきたのだろうか。平穏で幸せだった生活がどれほどかけがえの無いものだったかが痛いほどに伝わった。
ゾーヤー姐さんもアスラムも、それぞれに個性があって良い (アスラム君の意外とビビリな所とか嫌いではない)。
ルドラは顔に大きな傷を持つ売春婦の部屋をパキスタンでの隠れ家としていたが、その女性をシュルティ・ハーサンが演じており……あまりに素晴らしい。
孤独な者同士互いに名前も聞かずに…恋愛と呼ぶにはあまりにも静かな想いを寄せ合う関係がたまらなく切ない (先輩によると、劇中歌の『Alvida』の女性パートはシュルティちゃんが歌っているとのこと…見つめ合うルドラと彼女のMVは本当に愛おしくて哀しくて、激しく感情を揺さぶられる)。
うっ……。書いていたらまた涙が…。
スリルとエモさで大爆発しっぱなしの中、RAWの局長・アシュヴィニー役を務めてたナーサルさんの安心感が半端ない。
冷静沈着でポーカーフェイスを崩さぬ切れ者が定年を目前に控え、最後の大仕事に取り掛かる…ここに来るまでどのような苦難を乗り越えてきたのか、彼の視点から物語を描いたらどんな風だったか、あれこれ考えずにはいられない。
どんなキャラクターでも奥行きを持たせるナーサルさん、素晴らしいよナーサルさん。
とにかく配役と人物設定があまりに素晴らしい。 実力のあるキャストを揃えたこともそうだが、実際に起こった事件を物語に複数織り込んだこともストーリーが持つ現実味の要因かもしれない。 D-Dayあらゆる点で素晴らしいよ2。
何かもうこれを観て完全体になった気分にでいるので、まだ8ヶ月も残ってるけど今年はもう終わったようなものである(終わってはいない)。
関連ツイート
今夜はイルファンカーンとアルジュンラームパールとシュルティちゃんの映画を見るか
— Maisamu(まい😎さむ) (@tumeric_notes) 2019年4月3日