言語: Hindi
監督: Anurag Kashyap
原作: Hussain Zaidi
出演: Kay Kay Menon, Pavan Malhotra, Aditya Shrivastava 他
時間: 167分
メモ
▼ 手段
DVD (英字幕付き)
▼ 動機
- 関連作品の前提知識を得るため
- インドのフォロワーさんに熱烈に勧められたため
- KKメノン、ナワーズッディーン・シッディーキーが観られる
概要
1993年3月12日に発生したムンバイ連続爆弾テロ事件に迫った同名ノンフィクション本 1に基づく。
実行犯、首謀者、仲介者、警察、被害者それぞれの視点から事件を描いたドキュメンタリー仕立ての作品。
感想
事件を起こした組織の末端の人間のタレコミに始まり、首謀者の秘書、捜査に当たった警察官、実行犯、被害者そして最後に事件の首謀者の視点に移り、事件の全貌が徐々に明かされる構成になっている。
事件の前に発生したボンベイ暴動 (
1992年12月〜翌年1月) で事務所を焼き討ちにされたイスラム系ギャング・タイガーメモンが、同じく被害を受けた市民の報復感情を巧みに利用して爆弾テロを仕組んだ様子が描かれていた。
チャプターを進むごとに、事件の根本にある問題―宗教間対立―の重みが増していくようだった。
本作の主題である爆破事件も凄惨だが、その背景にあるボンベイ暴動(情勢に疎い人間なので、恥ずかしながら本作で初めて知る)はショッキング、という言葉では済まされない。関連記事などもいくつか読んではみたが、映像や資料を読んだだけでその出来事について知った気になるのは憚られる。
インド警察による関係者(関係ない人も)の尋問も非常に過酷だった。ナワーズさんはドンの秘書役で、事件の鍵となる供述をしていたが、聴取に心底怯える様子は痛々しいほどだった。
KKメノンが演じる警察の捜査官が聴取で信仰を持ち出した犯人に対し「アッラーの神は正しき人の側につく。神がお前の味方に付いていたのなら、私に捕まらなかった筈だ。お前は(神ではなく)タイガー側についたんだ」(※うろ覚えの意訳)…といった言葉がとても印象に残った。 (鑑賞日: 3/24)
関連ツイート
ブラック・フライデー観てるんだけど、KKメノンに尋問されてるのナワーズさんじゃね…? 若い!
— Maisamu⛱️😎 (@tumeric_notes) 2019年3月24日
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Zaidi, Hussain (2002) “Black Friday: The True Story of the Bombay Bomb Blasts” ↩