インド映画鑑賞記録

主に南インド映画を観てる、今まさしくブログの更新方法を必死で思い出そうとしている人のブログ

Nenu Nene Ramune (2014)

言語: Telugu
監督: Ratnachary Pammi
出演: Sai Venkat, Sandeepthi, Alluri Krishnudu
時間: 105 min.

メモ

▼ 手段
配信(英字幕付き)​
▼ 動機
RGV監督のヒット作の製作秘話に興味があった
⇒いろんな意味で想像以上の出来だった

概要

インド映画界の鬼才・Ram Gopal Varma監督の半生を描いた伝記作品。
前半では主に三人の関係者が虚実を交えながら、それぞれのRGV論 (Ramuism)を酔いに任せて展開する。後半では三人の会話に、真面目に伝記作品の脚本を書いた関係者が加わる。

感想

Ram Gopal Varma監督(ニックネームであるRamuに則り、以下ラム監督)が映画館に通い詰めた学生時代から、貸しビデオ屋を営んだ苦労を経て、映画監督としてヒット作を世に送り出すに至った経緯がコメディータッチで描かれている。

ラム監督の初期(80年代終わり~90年代)の代表作を観ていればまず間違いなく面白い。少なくともナーガルジュナ・アッキネーニ主演の『Siva』(テルグ語版)または『Shiva』(ヒンディー語版)1 は必須 だが、大女優・シュリデヴィ2がヒロインを務める『Kshana Kshanam』(1991) 3 なども観ておいて損はない筈。エモさが増す。

なお、サンジャイ・ダット主演の『Daud』(1997) 製作の為に頓挫してしまった或るスター俳優とのプロジェクト 4 については、知っていても知らなくても楽しめる。他にもテルグの名作ネタが随所に仕込まれており、80年代のスター俳優の作品を観ていればきっと更に楽しいかったに違いない(ほぼ未見)。

作品についてヒットだ、フロップだと騒ぐのはあくまでも観客側の都合であり、自分は撮りたいものを撮る…という一貫してブレない頑固な姿勢と、チャンスを逃さない行動力には好感が持てる。

前半の酔払った信奉者VSアンチによる、都市伝説的回想シーンは捧腹絶倒ものだった。更にはあのスターやこのスターが 心の眼で観ましょう。

追い打ちのかけ方があまりにも秀逸だが、それでいてジーンとくる所もあり、隠れた佳作ではないかと密かに思っている。

しかしあまりにもマイナーなのか、本作に関する情報が異常に少ない。いつまで配信されているか分からない代物なので、興味のある方には早めに観ることをお勧めしたい。
(鑑賞日:3/25)
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関連ツイート


  1. Youtubeで字幕付きで鑑賞可(19/03/26時点)。また同監督の傑作『Satya』(1998) も併せてオススメしたい。Satyaをどうかお願いします。

  2. ラム監督はシュリデヴィの大ファンだったようだ。訃報が世界中を駆け巡った数日後に公開したFB投稿は一読の価値があると思う(https://t.co/dUBs6L6lV9) 。

  3. ヴェンカテーシュ、シュリデヴィ共演作。とにかく何でもいいから当時30歳前後の素敵なヴェンキーさんを観て下さい。

  4. 参照 http://urx2.nu/CLvK