インド映画鑑賞記録

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Lucifer (2019)

言語: Malayalam
監督: Prithviraj Sukumaran
脚本: Murali Gopy
時間: 174 min.
出演: Mohanlal, Prithviraj Sukumaran, Vivek Oberoi, Manju Warrier, Tovino Thomas

メモ

▼ 手段
自主上映会 (英字幕付き)
▼ 動機
- ​ラル様にスクリーンでお目にかかりたかった
- オベロイ

概要

​人々から信頼され、愛されていた政治家・PKラームダースが亡くなり、政党トップの座を巡る陰謀劇が展開する。

後継者として有望な長男、ジャティンの到着は間に合わず、長女プリヤが葬儀を執り行う。 一方、プリヤの夫・ボビーは麻薬密輸売買による収益を政党の運営資金に充て、影から政治を動かそうと企んでいた。
しかし、亡きPKRの隠し子と噂され、彼を影から支えたスティーファン・ネドゥンバッリがそれを阻むべく立ち上がる。

感想

​チケット予約はキャンセル待ちが出るほどの人気だった (1週間後に再上映がある模様) 。 初めてスクリーンで観るマラヤーラム作品が本作品になったのは本当にラッキーな事…面白かった…。

ラル様の超高出力アクション (軽く肘鉄あてただけで敵モブがぶっ飛んでく…ラル様の体格で説得力が増す) は間違いなく見どころの1つだが、一睨みで人を縮み上がらせるような凄みからはスティーフンの仄暗い過去が伺えて良かった。

登場人物が多いにも関わらず、ちゃんと動かせている印象だった。

  • ヴィランのボビーは超超超がつくほどの最低な男だったが、ヴィヴェーク・オベロイの良き夫の顔の裏に隠されたニヤけ顔がたまらなく最低で最高だった。

  • プリヤは終始ほぼノーメイクだったが、心の強さを感じさせられる淑女だった。自身も母親であると同時に、心の弱い母親(個人)を持った娘として過去と決別できていないという苦しみがよく伝わってきた。登場シーンで劇場内で拍手が起こったのが印象に残る。

  • PKRの長男でアメリカ帰りのジャティンが演説の際に父親に似せるメイクを施されていたのが興味深かった (スピーチ原稿はアルファベット表記…) 。ただの傀儡に成り下がらない才覚も感じさせられた。ジャティン役のトヴィノさんカッコいい。

  • 必殺仕○人・ザイードは (中のプリトヴィさんは本作で監督を兼任してた事を後で知る) スティーフンの裏の仕事での片腕的な存在なのかな。本当によく体が動く。登場シーンで歓声が湧いた。

  • 選挙活動要員のオッサンがいいキャラしてた (まさかの役割)!

  • サチンさんのせいでPKRが本当は「黒い」政治家だったのではないかと終始勘ぐるなど (cf. NTR伝、Yatraの悪役)

ティーフンが密談の場を廃教会と決めていたり、新約・旧約聖書の引用など、ストーリーの中にキリスト教のモチーフが織り込まれていた点も面白かった。
作品のタイトルが堕天使・ルシファーである訳は最後まで観ると腑に落ちる。
(鑑賞日: 4/14)

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