言語: カンナダ語
監督・脚本: A. M. R. Ramesh
時間: 171分
出演: Kishore, Arjun Sarja, Vijayalakshmi, Suresh Oberoi
メモ
▼ 手段
DVD (英字幕付き)
▼ 動機
- アルジュン・サルジャ 1 さん
- Killing Veerappan (2016) のクロスリファレンス
概要
60年代終わりから射殺される1992年まで、悪名を轟かせた密林の大悪党・ヴィーラッパン (上記記事参照) の伝記作品。
山賊の中で育った少年・ヴィーラッパンは、射撃の腕前を買われ、密猟団に入る。
彼は頭角を表し自ら密猟団を率いるようになる。
警察との激しい抗争、大俳優ラージクマールや元大臣 H ナーガッパの誘拐事件、コクーン作戦の顛末を描いたドキュメンタリー色の強い作品。
感想
題名は「人を殺したときなどに感じる快感」の意だそうな… 2 。
Killing Veerappanと本作のどちらをを先に見るのが良いか予めアンケートを取ったが、結果通りKilling〜を先に観て良かった。
前者がコクーン作戦に焦点を当てているのに対し、本作はヴィーラッパンの犯罪歴を網羅的に描いていた。
片方だけではどこまでが本当か分からなかったかもしれないが、両方観たことでソースが同じと思われるエピソードが分かり、実際に起きた事件の復習にもなった。
ドラマチックというよりはドキュメンタリー調で、最後のクライマックスまでは出来事を時系列に淡々と追っていく印象。
時折挿入される当時の映像や写真に、これらが実際に起こった出来事であることを思い出させられる。
理由は分からないが、全身にモザイクがかけられる人物が何名かおり「もしや関係者だったのでは…」と一人でザワザワしてしまった(リアリティーを出すための演出だと思いたいが、実際どうなんだろう)。 名前や地名などに「ピー」音が入るところも妙に生々しい。
そしてヴィーラッパン役の再現度が高い (キショールさんよく見たら中々ハンサムだった)。
人質に取ったラージクマール (スレーシュ・オベロイ) が欠伸をかくのも構わずに、夢中で自分の武勇伝を延々と聞かせる様子 はどこか滑稽でもあり、哀れでもあった。
ヴィーラッパンを称賛する者、憎む者、恐れる者…警察のインタビューで近隣住民が口々に語るシーンも印象に残る。
彼をロビン・フッドのような義賊として支持する人も実際にいたという話も聞くので、そうした側面もあったのなら、もう少し描いて欲しかったかも。
アルジュンさんは特殊部隊のリーダー、ヴィジャイ・クマール役を努めていた (Killing〜のシヴァ兄さんのポジション)。
コクーン作戦が始動する後半の方が出番が多い。
ストイックで険しい雰囲気がハマっていた。
本作における最大の見せ場は、やはりミッションの結末だろうか。
それまでの悪行の数々を思い浮かべながら、ありったけの怒りを銃弾に込めた銃撃戦からは目が離せなかった (BGMも良い!)。
その後、会見を開いたラージクマールのもの言いたげな表情が気になる…。
エンドロールまで見応えがあった。
(鑑賞日: 5/31)
関連ツイート
Attahasaはヴィーラッパン批判に寄りつつかなりスコープ広めに描いてたけど、Killing Veerappanは人物描写が濃い感じだったかなぁ。
— ɯɐsıɐɯ (さむ) (@tumeric_notes) 2019年5月31日
肯定も批判もせず…まるで複雑怪奇な獣を歴戦の漁師が追い詰めてくようなスリルがあった
どちらも好き
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カンナダ俳優。アクション俳優としてタミル圏・テルグ圏・カンナダ圏で活躍。ハードボイルドなルックスと特殊技能 (空手黒帯取得) を活かしたアクションで魅せる。 ↩
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出典 (https://s.webry.info/sp/cauvery-south-cine.at.webry.info/201302/article_4.html) ←是非一読されたし。 ↩