インド映画鑑賞記録

主に南インド映画を観てる、今まさしくブログの更新方法を必死で思い出そうとしている人のブログ

Bhaagamathie (2018)

言語: Telugu
監督・脚本: G. Ashok 出演: Anushka Shetty, Jayaram, Unni Mukundan, Murali Sharma
時間: 138 min.

メモ

▼ 手段
​配信 (英字幕付き)
▼ 動機
幽霊系の​ホラーは苦手だけど、オカルトは大丈夫だから (閾値が何処にあるのか謎)

概要

イーシュワール・プラサド (ジャヤラム) は清廉潔白な政治家として民衆の支持を得ていたが、彼が参拝する各地の寺院で次々と神像が盗まれる。そこに目をつけた捜査局が捜査に乗り出す。
手掛りを掴むため、その関係者である元官僚 (IAS *1) の女性・チャンチャラ (アヌシュカ・シェッティ) の聴取を行う。
彼女は婚約者を射殺した罪で受刑中​であるため、取り調べが露見しないよう、秘密裏に廃墟と化した屋敷へ移送されることになる。
しかし、そこは数々の怪奇現象を引き起こす、呪われた屋敷だった。

感想

同じ「イチオシ」カテゴリに入れている作品と同じ熱量でオススメできる作品に思う。オカルト・ホラーが苦手な人でなければ。しかもストーリー自体はホラーの枠組みに留まらない(上記は物語の1/4に過ぎない)。

去年の2月に『バーフバリ 王の凱旋』を観たときは「テルグ映画界の同じ世代では唯一、主演を張れる女優」というトリビアの重要性に気づかなかった。 テルグ作品を見ていくうちに、彼女の成功への道が如何に険しいものであったか、考えさせられる機会が増えていった。本作ではそんなアヌシュカさんの本気を見せつけられた。
彼女に "憑依" する女領主の悪霊・バーガマティの迫力はArundhati (Kodi Ramakrishna, 2009) の主人公を彷彿とさせる。
…が、絶妙なニュアンスで意図的に演じ分けている点にも注目したい。

なお本作でもムラリ・シャルマさん 2 が警官役で活躍しており、見せ所の多いめちゃくちゃおいしい役だった。半端なくカッコいい。 そのうちムラリさんがカーキ服だった作品の数を数える大会を開きたい。
他の人物も脇役に徹しているという感じで、ヒロインが存分に輝けるよう考え抜かれたキャスティングであることが伺えた 3
でもムラリさんのカッコよさは隠せないね。

(鑑賞日: 4/9) ​


  1. Indian Administrative Serviceの略で、インド行政職と訳される。超難関の高級官僚職。

  2. 一度見たら忘れられない御仁。ボリウッド作品でも時々見かけるが、総合してカーキ服を着ていないムラリさんを上げていくほうが早い程、警官役で出ている割合が多い気がする。ナイスな役柄を演じていると巷では「作画の良いムラリさん」と言われたりもするが、自分が知る限り、ムラリさんの作画が良くなかったことはない。ムラリさんはかっこいいよ。

  3. 政治家のイーシュワール役のジャヤラムさんも、チャンチャラの婚約者役のウンニさんもマラヤーラム圏出身の俳優さんだった。確かにテルグ俳優だとバランスが難しかったかもしれない。