言語: Telugu (Hindi dubbed)
監督・脚本: Vikram Kumar
時間: 132 min
出演: Akhil Akkineni, Kalyani Priyadarshan, Ramya Krishnan, Jagapati Babu, Ajay
メモ
▼ 手段
配信 (英字幕付き)
↑ ヒンディー語吹替版『Tadqeer』
▼ 動機
ジャガパティさん
概要
身寄りがなく、路上で弦楽器を弾いて日銭を稼いでいた少年・スリーヌは少女・ジュンヌと出会う。
大の仲良しになるが、ジュンヌは親の転勤ですぐに引っ越すことに。彼女はスリーヌに必ず電話するよう、100ルピー紙幣に連絡先を書いて渡す。
しかし彼女が出発した直後に、別の少年に紙幣を奪われてしまい、追いかけているうちにスリーヌは交通事故に遭ってしまう。
軽症で済んだ彼の、まっすぐで心根の優しい性格は、車を運転していたサロージニ (ラムヤ・クリシュナン) とその夫プラカーシュ (ジャガパティ・バーブ) の心を動かす。
彼らには子供がおらず、スリーヌは名前をアヴィナーシュに改め、引き取られる事になった。
14年後、アヴィナーシュ (アキル・アッキネーニ) は青年になってもジュンヌを忘れることが出来ずにいた。
偶然かかってきた間違い電話越しに聞こえてきた音楽は、かつて自分がジュンヌに聴かせた音楽だった。
しかし、その直後に彼の携帯電話はひったくりに遭い、ジュンヌの手ががりを失う。
14年前、電話番号が書かれた100ルピーを盗られた時と同じように。
感想
本作のアキル君も、本当に体がよく動く。一部の危険なパルクールのシーンはスタントマンも使っているだろうが、基本的に一人でこなしている模様。
パルクールのアクションも、顔が見えるカットは紛れもなく本人。
以前『Mr. Majnu』を観た時にも感じたが、写真だとキュートで甘いイメージなのに、動くと印象が180度変わる俳優の1人に思う。アクションも出来てハンサムな上、ダンスも歌も上手いので目の保養になる。
アヴィナーシュ (=スリーヌ) を育てた両親役のジャガパティさん、ラムヤさんの演技も温かくて素晴らしかった。 母親役のラムヤさんの方が、父親役のジャグさんよりほんの少し出番が多い印象。母と息子の絆の強さが父親とのそれとは少し性質が違う事も伺えた。
ヒロインによると、母親というものは、娘の事はめったに話さないが、息子の事になると熱量が違うものらしい。
しかし、父親も負けずに子煩悩だった。
険しく冷酷な表情のジャグさんも本当に好きだが、彼の慈愛に満ちた微笑みや、嬉し泣きの演技も天国をみせてくれる。
一家は、ある言葉 (本来はネガティブな意味を持つ) を本来の意味とは真逆の文脈で使うのだが 、言い方や使い方に互いへの深い愛情が込もっていて印象に残った。
合図のような、言葉のこうした使い方は同監督作の『Manam』でも見受けられたが、使う者同士の関係性を描く上で効果的なツールに思える。 本作の物語のスケールはコンパクトでありながらも、そうした過去作のエッセンスを感じさせられた (同監督作では2016年のSuriya主演『24』も非常に面白かった)。
尚、盗んだ携帯電話を違法に売却する犯罪組織のリーダー役として、アジャイさんが出てきたが、あっという間にぶちのめされた。なんとも言えない哀愁があって良い。とてもかわいい。
(鑑賞日: 5/6)