インド映画鑑賞記録

主に南インド映画を観てる、今まさしくブログの更新方法を必死で思い出そうとしている人のブログ

Jayam Manadera (2000)

言語: テルグ語
監督: N. Shankar
時間: 152分
出演: Venkatesh, Soundarya, Bhanupriya, Jaya Prakash Reddy, Atul Kulkarni

メモ

▼ 手段
​DVD (英字幕付き)
▼ 動機
​- Top 10 Factionism Movies In Telugu

概要

あるドリンクメーカー 1 が開催したヨーロッパ旅行のキャンペーンに、8人の男女が当選する。若い女性、ウマ (サウンダリヤ) もその一人だった。 ツアーガイドを務めるのはロンドン在住の、陽気で気の利くアビラーム (ヴェンカテーシュ・ダッグバーティ) 。
アビラームとウマは惹かれ合うが、互いに想いを伝えられずに、すれ違ったままツアーは終了する。

帰国後まもなくしてウマの縁談が決まる。それを知ったアビラームは、彼女を失うまいとインドへ向かう。

ウマの嫁ぎ先は地元のファクショニスト、ナラシムハ・ナーイドゥ (ジャヤ・プラカーシュ・レッディ) の一族だった。
ナラシンハはウマと一緒に写ったアビラームの写真を見るなり、激高し「マハデーヴァ・ナーイドゥ」を殺すよう部下達に命じる。

インドに到着したアビラームはウマと再会。しかし、二人はナラシムハの手下に追われる。
なんとか逃げのびた二人は、ナラシンハらの横暴に抗うレジスタンスに匿われる。
地下のアジトに集まった人々は、アビラームの顔を見るなり感嘆する。 彼はそこで、己の出自を明かされる。

アビラームの生まれの名はルドラマ・ナーイドゥ。貧しい民衆を虐げたナラシンハと闘い、破れた正義の男、マハデーヴァ・ナーイドゥ (ヴェンカテーシュ・ダッグバーティ、一人二役) の息子だった。

物語の後半では父マハデーヴァの回想が入り、アビラームが親戚であり敵でもあるナラシンハと決着をつける。

感想

気持ちの半分ぐらいは『Preminchukundam Raa』(1997、邦題:愛と憎しみのデカン高原) を観られない代わりのつもりで観たが、これは凄かった。

軟派なヴェンキーさん (アビラーム)と硬派なヴェンキーさん (マハデーヴァ) が同じ作品内で堪能できる

物語の前半はヨーロッパが舞台で、アビラームとウマのロマンスに焦点が当てられている。ここまではよくあるラブコメのノリだが、舞台がインドに移る後半から急激に面白くなる。

ヴェンキーさんによる、都会的な雰囲気のアビラームと父・マハデーヴァの荒々しさの演じ分けも見事だった。
1番の見どころはなんと言っても、砂丘の最終決戦だろうか…黒ずくめのヴェンキーさんが物理法則を超越したアクションを見せてくれる 2 。 彼には軽快でコミカルなイメージを持っていたが、本作では違う表情も伺えて楽しかった。

▼これが手持ちの円盤のケース(紙)。
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90年代の良きアクション映画の空気をまとっており、舞台や背景、アクションシーンからも果てしない "テルグみ" を感じさせられる。
(余談: ヒロイン役のサウンダリヤさんは活躍した時期のせいか、何かとファクショニストの争いに巻き込まれる役の印象が強い…気のせいかもしれないが)

構成といい、設定といい…ある作品 3 をはっきりと意識させられる。
こうした作品を生み出す土台が、件の大作の原型を形作っているのだと、しみじみ思った。

(鑑賞日: 5/22)


  1. インドにおけるコーラブランド、サムズアップ。マヘーシュ・バブがイメージキャラクターを努めており、youtubeでも躍動感溢れるCM映像が観れる。中身がコーラなのは分かっていても、一度は飲んでみたい。

  2. 某作品のアクションシーケンスが脳裏をチラついて何も集中できなかった…観れば伝わるはず…あれはまさしくマトリッ……ス。

  3. ヒーローが滝を登り、真の故郷で己の出生を明かされ、親の仇と対決する某作品。