インド映画鑑賞記録

主に南インド映画を観てる、今まさしくブログの更新方法を必死で思い出そうとしている人のブログ

2019年12月鑑賞作品

2019年が始まったと思ったらもう終わってしまった。 よかった作品には をつけた。

前の年に観た Yamadonga (2007、テルグ)と Rab Ne Bana Di Jodi(2008、ヒンディー)は再び見てみると、違った観方ができたりして以前とは別の感動があった。 ​

テルグ作品

  • Yamagola 1977:NTR主演の「人間 vs 冥府の神・ヤマ」を描いた映画。殺されてあの世へ送られてしまった主人公が、その知恵やカリスマ性でヤマを出し抜く大筋は後述のYamadongaにも引き継がれている。挿入歌「Oh Lammi Tikkaregindaa」もYamadongaでパロディー化をされていた。愛を感じる。
  • Yamadonga 2007 (おかわり) :ラージャマウリ監督による人間VSヤマ映画。初見時も既に面白かったが、主演のjr.NTRの祖父であるNTRの作品や、インド神話を描いた作品を観た後で再訪問したら面白さが倍増しになっていた。時々こんな風におかわりしたい。
  • Vikramarkudu 2006:ラヴィ・テジャ主演、ラージャマウリ監督作品。警官VSファクショニスト映画。ラヴィテジャさんのトリックスター属性のキャラクターが活きた作品だった。しばらくの間「ジンダッタ」ソングの脳内リピートが止まらなくて大変だった。
  • Narasimha Naidu 2001:ナンダムーリ・バーラクリシュナ主演。幼いわが子を連れて熾烈な抗争を逃れ、古典舞踊の教師として生計を立てていた男がその過去と再び向き合う物語。ハイライトは何といってもバラクリさんのスリルあふれるダンスシーン…!アホな言動で主人公を窮地に追い込むヒロインの存在を完全スルーできれば良い映画。
  • Chintamani 1956 :デヴォーショナル映画。信仰の厚い高級娼婦をバーヌマティ、妻を持つ身でありながら彼女の魅力に捕らわれてしまう男性をNTR様が演じる。「〇〇のルールに反する」といった表面的な所で語られる"罪"ではなく、人間のウェルネスを根源から揺るがす罪がどんなものかを描いている。取り返しのつかない過ちを犯したとしても、救われる道があることも。
  • A Shyam Gopal Varma Film 2015 :気がつけば殺風景な一室で鎖に繋がれ拉致監禁されていた映画監督、その名もシャーム・ゴーパル・ヴァルマ…フロップ作品に腹を立てたファンの仕業か?駄作で金を失ったプロデューサーの仕業か?主人公は明らかに某監督をモデルにしているし、劇中も随所にネタが仕込まれており、楽しく見られた。いいエンディングだった。
  • Vipranarayana 1954 :ANR、バーヌマティ共演のデヴォーショナル映画。ヴィシュヌ神に帰依する青年を誘惑しようと目論んだ踊り子が、真の愛に目覚めるという素敵なお話だった。ロマンス映画はANR様の得意分野と思われる。何も知らない青年が女性の手に落ちていく様子は言葉では表せない…何かグッとくるものを感じた。
  • Yamudiki Mogudu: Ee Nela Thakkuvodu 2015:アッラリ・ナレーシュ主演。 天界でのミスが発端のドタバタ神話喜劇。人間vsヤマ様もの。今回も出し抜かれてしまうヤマ様はトホホな目にあっていた。奥方役のラムヤさんがかわいらしくて◎。
  • Sandade Sandadi ジャガパティさんとラジェンドラ・プラサドさん共演のコメディ。お見合い結婚に反対し恋愛婚がいいと反発する娘達に失恋を味わわせようと、富豪が3人のダメ男(妻帯者)を雇う話。調子に乗って本格的な浮気に乗り出した夫達は当然痛い目に…浮気は駄目だぜ!
  • Shanti Sandesham 2002:クリシュナさんが主演のキリスト受難劇。あっさりめのパッションだった。所々インド感はあったが、乾燥した気候のせいか下手なロケ地よりもイスラエルらしさがあった。
  • Brochevarevarura 2019 :ベストムービーオブザイヤーテルグ語部門にランクインしていた映画。ストーリーと構成で魅せる作品なので、下手にしゃべると全部ネタバレになる系の面白さ。ラフル君GJ!
  • Pandurangadu 2008 :ナンダムーリ・バーラクリシュナ主演、K ラーガヴェーンドラ・ラーオ監督。女遊びが酷く、不純な理由からクリシュナ神をフォローしていた男が、真の信仰心に目覚める過程を描いた作品。タッブーさんの悪女ぶりも素晴らしかった。後述の『Randuranga Mahatyam』と元ネタは同じだと思われるが、娯楽性も盛り込んだおいしいアレンジになっていた。音楽はおなじみのMMキーラヴァーニ先生。
  • Panduranga Mahatyam 1957:Pandurangaduが夫婦愛に焦点を当てていたのに対し、こちらは親孝行の重要性にフォーカスした作りになっていた。放蕩三昧の息子が更生するという大筋は一緒。Pandurangaとは少年の姿で顕現したクリシュナ/ヴィシュヌ神を指す。調べてみたら興味深い逸話が多い
  • Jai Lava Kusa 2017 :jr. NTRが1人三役を演じる、兄弟愛を描いたアクション映画。ラーマヤナ(ラヴァとクシャはラーマの息子たちの名前)を物語の素材として使っているのが興味深く、3人の演じ分けも印象に残る快作だった。
  • Uu Kodathara? Ulikki Padathara? 2012:マノージ・マンチュ、バラクリさん共演作。年の最後に自分はいったい何を見てしまったのか案件。ストーリーはとても良かったし、何かが決定的にアレだった。何だろう。バラクリさんを主演ではなく、物語の1要素として登場させるパターンは新鮮だった。作画(?)が非常に良かった。ソーヌーさんかっこいい。 ​

    ヒンディー作品

  • Rab Ne Bana Di Jodi 2008 (おかわり) :家族と一緒に鑑賞したところ、好評った。主人公の静かでひたむきな愛情が光る作品。折に触れて見返したい作品。 ​

    タミル作品

  • Bommalattam 2008 :手汗握るサスペンス映画。アルジュン・サルジャが演じる刑事が、天才肌のエキセントリックな映画監督(ナーナ・パテカール)を連続殺人容疑で追う。パテカール氏の底知れない何かを感じさせる気迫がすごい。
  • Iruvar 1997 :モーハンラル、プラカーシュ・ラージ共演の政治ドラマ映画(実在の人物に基づく)。売れない俳優と詩人脚本家の二人が友情を結び、互いの政界入りを境に溝を深めていく経過を緻密かつ情感深く描いた力作。新人とは思えない当時のアイシュワリヤー・ラーイにも注目。
  • Random Numbers 2017:一部でカルト的な支持を集めるショートフィルム。面白い。これからの映画の在り方について考えさせられる。ワンちゃん好きさん注意。
  • Mudhalvan 1999:アルジュン・サルジャ主演。娯楽性を贅沢に織り込みながらも「政治は誰の為にあるのか」について考えさせられる、政治腐敗 vs ジャーナリズム大作。アクションはさすがアルジュンさん!だった。彼の前に立ちはだかる悪徳政治家を演じたラグヴァランさんの演技も印象に残る。
  • Bigil 2019 :今年公開のタミル映画ではトップに入る好きな作品。元サッカー選手のギャングのボスが、女子サッカーチームのコーチとして再出発する物語だが、チームメンバーのサクセス・ストーリーとしても観られる作りだった。BigilいいよBigil。 ​

    カンナダ作品

  • Bhakta Prahlada 1983 :ラージクマール親子共演のカンナダ映画。ヴィシュヌ神を敵対視するアスラの王・ヒラニヤカシプと、ヴィシュヌ神を信仰する息子プラフラーダのお話です。クライマックスでは、プラフラーダを助けに獅子頭神ナラシンハ(ヴィシュヌの化身の一つ。)が柱をブチ割って出てくる。テルグ版Bhakta Prahladaには字幕がついていたので、そちらを先に見ればよかった。
  • Kurukshetra 2019 マハーバーラタの最終決戦を、ヒールであるドゥリヨーダナ側から描いた大作。ダルシャンSirのガッシリした体躯と豪快な笑い声がイメージ通りだった。カルナ役のアルジュン・サルジャに落ちる方が多数観測された。やった!3Dでみたいよ~!